- コレステロールとは
- 血中脂質はなに？
- LDL（悪玉）コレステロールとHDL（善玉）コレステロールの違い
- LDL（悪玉）コレステロールが高いとどうなる？
- LDL（悪玉）コレステロールが高くなる原因
- LDL（悪玉）コレステロールを下げる方法
コレステロールとは
コレステロールと言うと、多くの方が健康診断の血液検査の項目として知っていることでしょう。この脂肪の一種には、LDLコレステロールとHDLコレステロールの2つのタイプが存在します。
コレステロールは体内の脂質であり、細胞膜の成分、胆汁酸の生成、さらには男性や女性のホルモンの生成にも繋がっています。動脈硬化、心臓病や脳卒中のリスク指標としても、この数値は非常に重要とされています。
血中脂質はなに？
血中脂質とは、血液中に含まれる脂肪成分の総称です。これは、私たちの体がエネルギーとして使用するためのものあり、また上述のように体の種々の物質の生成等に関与しています。具体的には、中性脂肪、LDLコレステロール、そしてHDLコレステロールが主な成分として挙げられます。
健康状態の評価や疾患のリスク判断の際、この血中脂質のバランスは大変重要となり、特に心臓病や脳卒中の原因となる動脈硬化との関連が深いと言われています。
LDL（悪玉）コレステロールとHDL（善玉）コレステロールの違い
LDLコレステロールは悪玉コレステロールとも呼ばれており、肝臓で生成されたコレステロールを全身に運ぶ働きがありますが、増えすぎると動脈硬化を引き起こす恐れがあります。
HDLコレステロールは善玉コレステロールとも呼ばれており、余分なコレステロールを回収する働きがあります。
LDL（悪玉）コレステロールが高いとどうなる？
LDLコレステロールの正常範囲は140mg/dl未満です。140mg/dl以上の場合は高LDLコレステロール血症になります。血中のLDLコレステロール値が増加すると血管の壁に付着し、血管を酸化していきます。そうすることで血管に炎症を起こし、動脈硬化を発生させます。動脈硬化が進行すると、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞に繋がります。
LDL（悪玉）コレステロールが高くなる原因
LDLコレステロールは食事などの外からの摂取だけでなく、ホルモンや遺伝なども関与しています。年齢や生活習慣も大きく関わっています。
コレステロールが高いものを食べる
コレステロールは必要な栄養素ですが、過剰な摂取は動脈硬化を引き起こす原因となります。卵黄やレバーなどの肉類、魚卵、イカやエビなどにも多く含まれています。また、油を多く使った料理や糖質の多い菓子パンやケーキなどの食べ物によりLDLコレステロールが上昇します。
質の悪い脂質を多く摂取する
バターやラードなどの飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を多く含んだ食事は、LDLコレステロールを増加させます。インスタントラーメンや二度揚げされた揚げ物を好んで食べる方も注意が必要です。
肥満
肥満の方は、LDLコレステロールの合成を促す中性脂肪を増加させます。中性脂肪とは、エネルギーとして使われなかった脂肪が内臓の周りに蓄積したものです。脂肪が蓄積しているので、HDLコレステロールもたくさん生成できなくなります。
ホルモンバランスの乱れ
通常、ホルモンの作用で体内のLDLコレステロールは一定に保たれています。しかし、ストレスや生活習慣によりホルモンバランスが崩れることで、LDLコレステロールが増加します。
また女性ホルモンは、コレステロールの取り込みを促進させる作用があるため、閉経後はエストロゲンの作用が低下し、LDLコレステロールが増加しやすくなります。
遺伝や体質
コレステロールを分解したり、吸収したりする量には個人差があります。また、その作用は遺伝することがあるため、親が高コレステロール血症の場合は、健康的な生活を送っていてもLDLコレステロールが高値になることがあります。
LDL（悪玉）コレステロールを下げる方法
食べ物・飲み物
LDLコレステロールを下げるには、バランスの良い食事を心がけることが大切です。飽和脂肪酸が多い肉よりは、魚や大豆製品を摂取しタンパク質を摂るようにしましょう。
バターやマーガリン、ラードのような飽和脂肪酸を控え、オリーブオイルや青魚に含まれる不飽和脂肪酸を摂ることでLDLコレステロールは減少します。また、野菜や海藻、キノコ類のような食物繊維が多い食品を摂ることでコレステロールの吸収を抑えてくれます。
アルコールは中性脂肪を増加させるため、控えることが望ましいです。
運動
脂肪燃焼を促す適度な運動をすることで中性脂肪を下げ、代謝をよくしHDLコレステロールを増加してくれます。
生活習慣の改善
食事習慣や運動習慣だけでなく、健康的な生活リズムを整えることも大切です。生活習慣が乱れているとホルモンバランスが崩れるだけでなく、ストレスも溜まってしまいます。
早寝早起きを心がけ、自分のストレス発散方法やリラックスできる環境などを見つけることも、LDLコレステロールを下げることに繋がります。